お問い合わせページは用意してあるのに、なかなか送信されない。項目を減らしてみたり、電話番号を足してみたりしても、あまり変わらない。小さな会社のサイトでは、そんなことがよく起こります。今回は、フォームそのものではなく、その周りに書いておきたい言葉について書きます。
フォームだけでは、送る前の不安が残る
問い合わせをためらう理由は、入力のしにくさではないことがほとんどです。手が止まるのは、送ったあとに何が起きるのかが見えないときです。
たとえば、しつこく営業されないだろうか。まだ何も決まっていないのに送ってよいのだろうか。返事はいつ来るのだろうか。この時点で費用が発生することはないだろうか。こうした心配は、入力欄をいくつ減らしても消えません。フォームの外側に、答えが置かれていないからです。
送信ボタンの手前で迷っている人に必要なのは、使いやすさよりも、先の見通しです。
送ったあと、何が起きるかを書く
ですから、フォームのすぐ上か下に、送信後の流れを短く置いておきます。長い説明は要りません。三行あれば足ります。
たとえば、何日以内に返信が来るのか。返信するのは誰なのか。いきなり見積もりや電話が来るわけではないこと。この三つが書かれているだけで、送信のハードルはずいぶん下がります。返信までの日数は、早ければよいというものでもありません。三営業日以内と書いてあるほうが、当日中と書いて守れないよりも安心されます。
問い合わせが少ない理由は、フォームの位置ではなく、送る前に残る不安のほうにあることが多いです。
決まっていなくてもよい、と書いておく
もうひとつ、書かれていないことが多いのが、どの段階で相談してよいのかという線引きです。
多くの方は、ある程度自分で整理してから相談するものだと考えています。予算も、時期も、やりたいことも決まっていない状態で問い合わせるのは失礼ではないか、と思われることがあります。実際には、決まっていない段階の相談のほうが多いのですが、そのことはサイトを見ているだけでは分かりません。
「まだ具体的に決まっていない段階でも構いません」という一行があるかどうかで、送られてくる件数は変わります。相談していい状態を、こちらから示しておくということです。
項目は、答えられる数にする
入力欄で手が止まりやすいのは、予算と希望納期です。どちらも、相手が答えを持っていないことが多い項目です。必須にしてしまうと、そこで離れてしまいます。
任意にするか、幅から選べるようにしておくと、書ける人だけが書けます。逆に、相談内容の欄は広めにとっておくとよいと思います。ここに長く書いてくれた方は、すでに整理が進んでいる方です。
もし問い合わせの数が思ったより少ないと感じているなら、フォームを作り直す前に、その周りに置いた言葉を読み返してみてください。足りないのは項目ではなく、送っていいと分かる一行かもしれません。
問い合わせページに限らず、サイトの文章をどこから直せばよいか迷うときは、一度外から見てもらう方法もあります。理路のサービス紹介文づくりでは、一度のヒアリングをもとに、そのまま使える形の原稿としてお返ししています。
