材料費も手間も上がって、もう前の料金では続けられない。分かっているのに、値上げのお知らせだけが書けずに、何か月も先延ばしにしている。長くお付き合いのあるお客様ほど、言い出しにくいものだと思います。今回は、料金を改めるときのお知らせの書き方について書きます。
謝りすぎると、かえって不安になる
値上げのお知らせを書こうとすると、どうしてもお詫びの言葉が増えます。大変心苦しいのですが、誠に申し訳ございませんが、と重ねるうちに、肝心の内容が後ろへ押しやられていきます。
読む側からすると、お詫びが長いほど、何か大きな問題が起きたのではないかと身構えます。内容そのものより、書き方のほうが重く受け取られてしまう。お詫びは一度で足りると思います。
先に書くのは、三つの事実
お知らせを受け取った人が最初に知りたいのは、自分にどう関わるかです。ですから、冒頭に置くのは次の三つです。
- いつから変わるのか
- どのサービスが対象なのか
- いくらから、いくらになるのか
この三つが最初の数行で分かれば、読む人は落ち着いて先を読めます。反対に、事情の説明から始まると、結局いくらになるのかを探しながら読むことになります。
いつから、については、できれば一か月以上先にしておくと親切です。予約や検討の途中にいる方が、これまでの料金のうちに決められる余地が残ります。すでに見積もりをお出ししている方の扱いも、一行添えておくと問い合わせが減ります。
理由は、一つで足りる
値上げの理由は、いくつも並べたくなります。けれど、理由が多いほど、言い訳のように読まれやすくなります。
理由をたくさん並べるより、一つをはっきり書くほうが、納得してもらいやすくなります。
たとえば、材料の仕入れ値が上がったこと、一件ごとにかける時間を確保したいこと、品質を保ちたいこと。いちばん大きな一つを選んで、短く書きます。数字で言えるなら、それも添えます。具体的な数があると、事情がまっすぐ伝わります。
変わらないことを、添えておく
料金が変わると、ほかのことも変わるのではないかと心配されます。量が減るのか、対応が変わるのか、と考える方もいます。
そこで、変わらないことを一行書いておきます。たとえば、内容や回数はこれまでどおりであること、ご相談の受け付け方は変わらないこと。変わる部分と変わらない部分が並んでいると、読む人は自分のこれからを想像しやすくなります。
最後に、これまで選んでくださったことへのお礼を、短く置きます。お詫びで始めてお詫びで終えるより、お礼で終えるほうが、関係が続いていく感じが残ります。
値上げのお知らせを書く前に、いつから、何が、いくらに、の三つを、まず一行ずつ書き出してみてください。そこが決まれば、残りの文章は短くても伝わります。
料金の伝え方は、サイト全体の見え方ともつながっています。理路のトップページ改善提案では、料金の置き場所や順番も含めて、いまのサイトの整え方をお渡ししています。
